【小説】片翼の召喚士-episode048

chapter-2.ナルバ山の遺跡編
この記事は約2分で読めます。

ナルバ山の遺跡編-episode048 【片翼の召喚士】

 翌日、朝食後にカーティスから、今回の仕事の件での、作戦と班分けが通達された。

 キュッリッキは、とてもワクワクしていた。ライオン傭兵団としての彼らとの仕事は、今回が初めてなのだ。

 入団テストの時は、一緒にいたギャリーたちは見学をしていただけで、仕事はしていない。

 彼らがどんな風に仕事をするのか、最強の噂は本当なのか、これからそれを見ることができる。そして、確保部隊のキュッリッキは、支援や強化等、あらゆることを担当するよう言われていた。

 ガエルは戦闘の格闘複合スキル〈才能〉を持ち、肉体そのものを武器に暴れまわる。

 メルヴィンは戦闘の剣術スキル〈才能〉で、ハワドウレ皇国でも五指に入るほどの実力者だと言う。更に魔剣も備えているそうだ。

 ブルニタルは記憶スキル〈才能〉を持つ軍師なので、戦闘は直接行わない後衛だ。

 記憶スキル〈才能〉とは、一度目にしたもの、耳にしたもの、味わったもの、触れたもの、感じたものの全てを記憶に留め、死ぬまで絶対に忘れない。記憶障害や痴呆症とも無縁であるという。

 一見地味なスキル〈才能〉に思われがちだが、これは凄いスキル〈才能〉である。人間は、必ず忘れる生き物だ。それなのに、死ぬまで一生全てを覚え続けていられる。その反面、忘れたいことも覚え続けるから、ある意味精神がタフでないと厳しいとも言われていた。

「みなさん頑張ってくださいよ。そして報酬は期待していいですからね。依頼主はベルトルド卿なので、ガッポリふんだくれます」

 オーッ!と喜びの声が食堂を震わせる。稼いでなんぼの傭兵なのは、どこも共通の精神だ。

 キュッリッキもみんなと同じように、両手を挙げて気合を入れた。

「では、準備は昼までに終わらせてください。昼食を済ませたら出発です」