眠りの果てに

眠りの果てに

【小説】眠りの果てに 眠りの果てに得たもの

最終話:眠りの果てに得たもの  冷たい床に座り込み、床についた手の甲を、インドラは穴が開くほどに見つめていた。 (どうすればいいのでしょう……どうすれば)  自分の命をかけるからこそ、人ならざる奇跡を生み出せる魔女。単に...
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【小説】眠りの果てに 第拾一話:眠りの魔女

第拾一話:眠りの魔女  光の精霊リリアナと、闇の精霊イヴォナが指し示した道を走るインドラとイザークは、段々と近くなる城の大きさに目を見張った。  メイズリーク伯爵家のエルド城も大きくて立派だが、眠りの魔女の住まう城はそれ以上の...
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【小説】眠りの果てに 第拾話:光と闇の精霊

第拾話:光と闇の精霊  インドラとイザークは、月と星明かりだけを頼りに走る。  ゴロゴロした小石が多く、歩きにくい道を走り、天空の明かりさえも遮るほどの鬱蒼とした森の中も、迷わず突き進んだ。  眠れる魔女レディ・ヴェヌシ...
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【小説】眠りの果てに 第九話:夏至の夜・後編

第九話:夏至の夜・後編  胸がざわついて、ひどく落ち着かない気分を、以前経験したことがある。山へ入ったとき、はぐれた幼い弟が崖から落ちた。その時胸騒ぎがして、嫌な気配を感じる方へ向かって弟を見つけた。  その時のことを思い出し...
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【小説】眠りの果てに 第八話:夏至の夜・前編

第八話:夏至の夜・前編  アンジェリーンから衝撃の秘密を打ち明けられてから、インドラは毎日毎日思い悩んでいた。  伯爵家を救うために、犠牲となる運命を背負わされたアンジェリーン。  緑豊かな森林に囲まれた白いエルド城も、...
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【小説】眠りの果てに 第七話:メイズリーク伯爵家の秘密

第七話:メイズリーク伯爵家の秘密  昼も夜も関係なく、イザークには自分で決めた時間に、庭をパトロールする任務がある。ルートは必ず決まっていて、勝手に入り込んだ者はいないか、異常はないか、しっかり見回るのだ。  雨の日も雪の日も...
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【小説】眠りの果てに 第六話:ティーパーティー

第六話:ティーパーティー 「お嬢様、お嬢様、良い報せですよ!」  常に冷静で、はしゃぐことがないパヴリーナが、喜びと驚きを混ぜたような表情で、慌てた様子で部屋の中に飛び込んできた。 「どうなさったのですか、先生?」 ...
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【小説】眠りの果てに 第五話:優しい森の中で

第五話:優しい森の中で  パヴリーナとアネシュカに支えられ、慰められながら自室に戻ると、インドラはベッドに崩れるようにして伏して泣き出してしまった。  たくさん練習をしたというのに、いざ伯爵と対面すると、緊張のあまり頭が真っ白...
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【小説】眠りの果てに 第四話:伯爵様との対面

第四話:伯爵様との対面 「《はじめての おるすばん》  リスくんの、おとうさんと、おかあさんは、ごようがあって、おでかけすることになりました。  リスくんは、おうちでひとりでおるすばんです。 「ひとりで、だいじょう...
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【小説】眠りの果てに 第三話:パヴリーナとアンジェリーン

第三話:パヴリーナとアンジェリーン 「お城の生活には慣れましたか?」  鏡台の前で丁寧に髪をすきながら、クローデットは陽気に話しかけた。 「まだまだよ。でも、クローデットが起こしにきてくれるまで、我慢できるようになったわ...